バタンと閉まらない住宅建具修理 注文住宅を富山で建てるならミズカミ
8年前に新築したS様邸、
上吊り扉のソフトクローズ機能が故障したとのことで伺ってまいりました。
戸を閉めるときに「バタン」と大きな音がしないように
一度レールに取り付けてある「トリガー」で爪が引っかかり止まり、
それからゆっくり扉が閉まる仕組みになっています。
その爪の部分が折れてしまい、ゆっくり閉まらなくなっていました。
手前側の白い爪が折れていました。
金具の交換で修理いたしました。
金物をレールに収めて扉を取り付けます。
上吊り扉の高さの調整はプラスドライバーでネジを回していただくと簡単にできます。
扉を吊っているこの部品の真ん中のネジを
右に回すと上に扉が持ち上がります。
左に回すと扉が下がります。
建具の高さと建て付けを調整して完成です。
建具のあたる柱は無垢材です。
ミズカミでは、十分に乾燥させた無垢材を使用しています。
柱は国産の杉を使っていますが、10.5cm(3寸5分)角の大きさの柱を採るためには、
まず12cm(4寸)角に製材します。
その後、木材乾燥機「ドライランマー」で十分乾燥させます。
木は生木から水分が抜けていくときにねじれたり、
反ったりしながら、0.035(杉の場合)という係数まで縮まります。
12cmでは約4mmも縮まります。
これを見越してオーバーサイズで製材し、
ねじれや反りや縮みを出させた後に、
再度正確なサイズに製材し直して、理想の乾燥無垢材を作り上げます。
手間も2倍3倍かかりますが、
家の大切な構造材は一度建てたら簡単にやり直しはできません。
無垢材選びのポイントは「含水率」です。
不十分な乾燥は木材のねじれ、反り、縮みの原因になるからです。
どんな傾斜地でもまっすぐ天に向かって伸びる
杉・檜は、縦方向にかかる荷重を支える柱材としてとても有効です。
また、芯まで乾燥させることで本来の強度に比べ2倍以上の力を発揮します。
私は子供の頃から古いお寺や神社が大好きでした。
そこに行くと気持ちが清々しく心が和みほっとします。
それは、もちろん神様や仏様がそこにいらっしゃることと
社に使われている木、その周囲に植えられている樹の力かもしれないと思っています。
新築したお家の見学会を行うと、
玄関を入るとみなさん「わぁ~いい匂い!」と深呼吸されます。
深呼吸して気持ちの良い家、
人は、遺伝子の中に自分の体に良いものを嗅ぎ分ける力を埋め込んでいるのではないかと思っています。